生駒の散歩道 - 自然・歴史と街が共存する奈良県生駒市の観光情報 -

古の道を歩く 暗越奈良街道コース

遣唐使として唐に渡った「美努岡萬」の墓から、暗越奈良街道の脇にある「石仏寺」、街道沿いに立つ祠に安置された 「阿弥陀如来立像」を見学、日本最古の歌集「万葉集」で生駒を題材にした歌の歌碑を巡りながら、棚田を歩くコースです。暗峠は、「日本の道100選」にも選ばれています。また、棚田の風景は、「美しい日本の歴史風土100選」に選ばれています。

古の道を歩く 暗越奈良街道コース

1. 近鉄「南生駒」駅出発

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[ 立寄りのお店情報 ]

菊司醸造 株式会社

移動時間:徒歩約10分

2. 美努岡萬墓(みののおかまろのはか)

美努岡萬は、奈良時代の大宝元年(701)に、遣唐使として唐に渡った官人のひとりです。
この墓は、昭和60年に奈良県指定史跡となっています。明治5年(1872)に「墓誌」が発見され、その中の銘文から美努岡萬の墓であることが判明しました。
古代の人物の墓所が明らかとなる例は、奈良県内でも少なく貴重なものです。

移動時間:暗越奈良街道(くらがりごえならかいどう) 徒歩約13分

生駒山標高450m。大阪からこの峠を越えて奈良に至る道を「暗越奈良街道」といいます。
奈良時代から発達し、現在も石畳、石仏、道標が残り、ハイキングコースとしても親しまれています。

3. 石仏寺(せきぶつじ)

暗越奈良街道の脇にある石仏寺は、創建年代や寺歴が明らかではありません。
本尊は花崗岩を用いた丸彫坐像の阿弥陀三尊石仏(秘仏)で、永仁2年(1294)に石工・伊行氏(いのゆきうじ)によって作られたことが、刻まれた銘によってわかっています。その右には嘉元4年(1306)と銘のある、石造りの阿弥陀如来立像が、左には地蔵立像(ともに秘仏)の石仏があり、当時の優れた手法を示しています。

移動時間:徒歩約4分

4. 藤尾町阿弥陀如来(ふじおちょうあみだにょらい)

暗峠への街道沿いに立つ祠(ほこら)に安置された阿弥陀如来立像です。
総高136センチ(像高107.5センチ)で、上部は欠損しています。来迎印を結んだ像全体を薄肉彫で表したうえに、面部、衲衣(のうえ)、衣文(えもん)などが線彫で施されており、像の左脇には「南无阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」、向って右側面には「文永七年(1270)广午六月日為西仏過去也」の銘があります。
なお、ここから暗峠へ向かって少し西に行ったところには、石仏寺があります。

移動時間:徒歩約7分

5. 万葉歌碑(まんようかひ)

わが国最古の歌集「万葉集」は天皇から一般民衆までの広い層の人達によって詠まれた歌集であり、生駒を題材にした歌の歌碑が市内に6基あります。その内の1つが西畑町の石仏近くにあります。
古くから狭小な崖地に生駒石を積み上げて耕作面積を確保し、川水、湧水、ため池を利用して営まれてきた棚田の光景も合わせて楽しめるスポットです。

移動時間:徒歩約1分

6. 棚田

主に生駒山の南東側の丘陵である“大門・鬼取・小倉寺・有里・西畑・藤尾・萩原”などの地域では、減少したものの、今日でも棚田の風景が見られます。古くからは、狭小な崖地に生駒石を積み上げて耕作面積を確保し、川水、湧水、ため池を利用して営まれてきたものです。日照りによる水不足に備えて、上流域から順に引水するなどの独自の水利慣行が生み出され、先人の知恵によってくらしが守られてきました。「美しい日本の歴史的風土100選」に選ばれています。

[ 立寄りのお店情報 ]

手打ちうどん 風舞

山小舎カフェ 友遊由

峠の茶屋 すえひろ。

森のレストラン ラッキーガーデン

移動時間:暗越奈良街道(くらがりとうげならかいどう) 徒歩約40分

奈良県と大阪府の県境、生駒山南の鞍部・標高455.8メートルにあります。奈良~大和郡山市の榁木峠(むろのきとうげ)からこの峠を経て、枚岡~難波に至る道を暗越奈良街道といい、奈良時代から往来に使われました。
「大和名所図会」によれば、生駒山の南にある小倉山に続くので、椋ヶ根(くらがね)、また松や杉が生い茂り、昼間でも暗いため、暗峠と名付けたとされています。
俳人松尾芭蕉の句「菊の香にくらがり登る節句かな」、井原西鶴の著作「世間胸算用(せけんむねざんよう)」に所収の「奈良の庭竈(にわかまど)」に著されています。

7. 近鉄「枚岡」駅

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